不況の処方箋・高フレキシビリティ


 2週間続けて世界同時金融不況の逆境の中で,高品質,高付加価値を追求し収益性を上げよう,というテーマで書かせていただいた.

完結編・不況の処方箋・高付加価値
完結編・不況の処方箋・高品質

今週は逆境をチャンスに変えるため「高フレキシビリティ」について考えたい.

高フレキシビリティ:
 マーケットは供給者主権から,消費者主権にパラダイムシフトしている.
従って多様な消費者の要求にフレキシブルに応えられなければ,企業として生き残れない.

これからは廉価品大量生産から多品種少量生産にどんどん置き換わってゆくだろう.モノ造りを消費者のワガママに合わせてフレキシブルにする事が重要となる.

売れるモノを,売れるだけ,売れる時に,作って出荷することだ.

そのためには

  • 徹底的に消費者のワガママを理解し,ワガママに応えられるモノを作り出す.
    モノはその価格や機能だけでは売れなくなってくるだろう.消費者が所有したいと思える「オーラ」を作りこまなければダメだ.
    部品メーカもこういう考え方で,完成品メーカと一緒に売れる部品を開発しなければならない.
  • 必要な量を投入し100%良品を生産する,不良ゼロの工程品質を実現する.
    歩留まりを考慮して余分に材料を投入する.こうして完成した余剰製品は,明日も売れる保証はない.どんどん売れない完成在庫が増えてゆく.
    また歩留まり100%の向こう側,直行率100%を達成すれば,損失コストが削減できる.損失コストは,単純に見積もるよりはるかに大きいはずだ.
  • 徹底的にリードタイムを短縮し納期変更,数量変更に耐えられる工程を作る.
    リードタイムを短くしまとめてドンと作る事を止めれば,マーケットの変動に伴う納期変更・数量変更に対して損失最小限で生産量調整が出来るはずだ.

不況で生産量が落ちている時こそ,こうした基礎体力を磨くチャンスだと思う.


このコラムは、2008年12月29日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第74号に掲載した記事です。

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